口腔機能発達不全症について

口腔機能発達不全症について


みなさんこんにちは♪

歯を守る歯科西新宿五丁目歯科衛生士の伊藤です(^^)

今回はみなさんあまり聞いたことのない

『口腔機能発達不全症』についてお話しします♪

口腔機能発達不全症とは15歳未満の小児で障害が無いにもかかわらず食べる、話すなどの口の機能が十分に発達していない状態をいいます。

本人、保護者も気づいていないことが多く歯科医院で言われて気づく方も多いです。

ではここで口腔機能発達不全症チェック✔️をしていきましょう!!

・食事の時にうまく噛めない
・飲み込めない
・喋る時にうまく発音できない
・お口がポカンと常に開いている
・寝ている時にいびきをかく
・指しゃぶりがやめられない
・爪を噛む
・舌を噛んでいる
・歯並びが悪い

他にも細かく色々ありますがおおまかなチェックはこちらです。

当てはまるものがあれば口腔機能発達不全症の可能性が高いです。

歯科医院で診断する項目としては

”食べる機能の評価”
”話す機能の評価”
”その他の機能の評価”

があります。

もっと細かくお話しすると

〈食べる機能の評価〉では

①咀嚼機能の評価・・・歯並び、歯の生え方、噛み合わせ、虫歯の有無(程度)、食べ物をモグモグ噛んでいる時間の長さ、片側ばかりで咀嚼していないかなどを確認します。

食べ物を細かくなるまでよく噛めるかのチェックです。

②嚥下機能の評価・・・飲み込む時に舌が出てくるかを確認します。

飲み込む時に舌が出てくるのを『舌突出癖』といい出っ歯やすきっ歯の原因にもなる悪い癖の中の1つです。

咀嚼したものをきちんと飲み込めるかのチェックです。

③食行動の評価・・・食べる量、食事の回数が多すぎたり少なすぎたり、ムラが無いかを確認します。

〈話す機能の評価〉では

①構音障害・・・舌小帯(舌の裏にあるスジ)が異常に短い、唇が閉じていない、あるいはお口の癖によって関係しているものが対象。

発音が完成する5歳以降に評価します。

話し言葉を発生させる機能のチェックです。

②口唇閉鎖不全・・・お口ポカンの状態をいいます。

3歳以降にチェックします。

③口腔習癖・・・お口に関連する癖のことをいい、指しゃぶりや爪噛み唇を吸う、舌を前に出すなどの癖のことをいいます。

3歳以降にチェックします。

④舌小帯の異常・・・舌小帯が短く舌がうまく動かせないや、舌を前にべぇーと出した時にハート状になるなどのことをいいます。

〈その他の機能〉では

口腔機能に関する項目として体格があります。

痩せすぎ、太り過ぎを体重から評価していきます。

そのほか、普段口呼吸をしていないか、扁桃が腫れていないか、寝ている時にいびきをかいていないかも確認していきます。

いびきなど歯科医院でチェックできないことは保護者に問診でチェックしていただきます。

当院では口腔機能発達不全症のお子さんに対して

MFT(口腔筋機能療法)を実施しています。

これは月1回の歯科医院でのトレーニングだけでは改善出来ず、ご自宅でも毎日トレーニングを続けていただくことが大切です。

なので、お子さん、保護者の協力がとても重要です。

月1回歯科医院でトレーニングをしていてもお子さん、保護者の協力が無いと口腔機能は改善されません。

トレーニング指導をした翌月「毎日トレーニング出来てましたか?」と聞いて

やってなかった、忘れていた

と答えるお子さんは何も改善されていません。

毎日頑張っていた!

と答えるお子さんはしっかり顔つきなど少しずつ変化していっています。

MFTを頑張ると子どもは口角など変わってくるので定期的に顔の写真をお撮りしています。

MFTはそれぞれその子に合ったトレーニングを指導していてそのトレーニングは色々種類がありますがお子さん、保護者で楽しくできるトレーニングとしては

『あいうべ体操』というのがあります。

あいうべ体操は老若男女の方に指導しています。

やり方としては

①あ〜と言いながら口をこれでもかってくらい大きく開けます。

②い〜と言いながら口を横に広げます。

③う〜と言いながら唇を思いっきり前に出します。

④べ〜で舌を全力で下に出します。

これをゆっくり大きな声を出しながら1日10回×3セット行うのが理想です。

食前にやるとストレッチになって口がよく動くようになるのでオススメです⭐

ただ朝は忙しいし、お昼は学校だし…という方はお風呂に入っている時にやっても楽しいと思います♪

親子でべ〜の時に変顔しても楽しいかもしれませんね(^^)

あいうべ体操はお口の周りの筋トレになるのでお口ポカンを改善してくれたりします。

ここで!みなさんに質問なのですが普段みなさんは舌をどこに置いていますか?

上あご?下に置いてる?前歯にくっつけてる?

舌を普段どこに置いておかなきゃいけないかご存知ですか?

これ意外と知らない方多いんですよ。

『舌のスポットポジション』と言うくらい舌を置いておく場所があります。

それは上の前歯の裏側です!!

では今からみなさん一緒にやってみましょう♪

前歯の裏側の真ん中歯茎あたりにぷくっとなっているところありませんか?

そこに舌の先端を軽く置きます。

その後は上下の歯は噛み合わせず唇だけを閉じてください。

はい!これで舌のスポットポジションの完成です!!

やってみると簡単ですよね?でも案外意識しないと出来ない方多いので普段の日常生活で『舌のスポットポジション』を意識することが大切です。

徐々に意識せず当たり前に出来るようになってくると思います!

前歯に舌を押し付けている方今すぐにやめてください!

なぜかというと舌の力って意外と強くて前歯を動かしてしまうくらいの強さがあるので前歯が出っ歯やすきっ歯になったりする原因になります。

舌を下に置いている方も今すぐやめてください!

舌の位置が低くなると気道が狭くなるのでいびきをかきやすくやったり、睡眠時無呼吸症候群になりやすくなります。

気道が狭くなると息苦しさを感じやすくなり口呼吸の原因にもなります。

今お話しした『舌のスポットポジション』に関しては老若男女問わず注意してください。

お子さんにお話しする時は言い方が少し難しいので『ベロの駐車場』という言い方もいいかもしれませんね。

矯正中の方は矯正前からMFTをしっかり行うことで、矯正終了後も後戻りすることなくキレイな歯並びをキープすることができます。

MFTをしっかりせず今まで通りの口腔習癖がある状態で矯正を終了してしまうと後戻りし、せっかくキレイになった歯並びもガタガタになってしまいます。

小児の口腔機能発達不全症は最終的にはキレイな歯並びをゲットすることでは無く、正しい咀嚼、嚥下、呼吸を習得し、上記で書いた〈食べる機能〉〈話す機能〉を十分に発達させることが目的です。

最初にお話しした口腔機能発達不全症チェックで当てはまるのがある方はぜひ一度当院にいらしてください♪

その方に合うMFTをお伝えしていきますので、食べる機能、話す機能を十分発達させてあげましょう(^^)

何かわからないこと、困ったことがあれば何でもスタッフにご相談ください(*^^*)

一緒に解決していきましょう♪

スタッフ一同皆様のご来院心よりお待ちしております♡