全身疾患と歯科治療について

全身疾患と歯科治療について


みなさん、こんにちは♪

歯を守る歯科西新宿五丁目歯科衛生士の伊藤です(^O^☆♪

今回はなぜ歯医者さんで既往歴や服用中の薬の種類を聞かれるのか!?

についてお話ししていきたいと思います!

みなさん初めて訪れた歯医者さんの問診票で

既往歴や服薬について聞かれたことはないですか?

これすごく重要なんです!!

既往歴で多いのが〈高血圧〉〈糖尿病〉です。

この2つの病気実は歯科にとっても関係があるのです!!

〈高血圧〉がなぜ関係あるのか?

まず高血圧とは??

血圧が140/90mmHg以上の数値を高血圧と言います。

原因は色々ありますが

  • 塩分の摂りすぎ
  • 運動不足
  • ストレス
  • 肥満

など生活習慣や遺伝などが原因で高血圧になります。

高血圧の怖いところは脳卒中のリスクが高いことです。

では歯科と高血圧はどんな関係があるのか?

それは…高血圧になると虫歯や歯周病になりやすいと言われており

高血圧のお薬の一部に副作用として歯茎が腫れやすくなる成分が入っています。(歯肉増殖症)

口腔内環境が悪いと歯茎が腫れ、出血も起こりやすくなります。

そして歯科の麻酔薬の中に血管を収縮する成分が入っているので、血圧が上昇する可能性があるため

高血圧の方は麻酔前、麻酔後と必ず血圧を測っていきます。

麻酔前に血圧が高い方は麻酔の種類を変えたりもします。

ただみなさん歯医者さんに来ると緊張して血圧が一時的に上がる方が多いのでそのような方は少し時間をおいてからまた改めて血圧測定します。

次に〈糖尿病〉はなぜ歯科と関係あるのか…

まず糖尿病とは??

血液中に含まれる血糖が増えてしまう病気です。

糖尿病は”1型糖尿病”と”2型糖尿病”があります。

”1型糖尿病”は、免疫の働きの異常によって起こります。

”2型糖尿病”は、生活習慣の乱れや遺伝によって起こります。

2型糖尿病の場合高カロリーの摂取や食物繊維不足などの食事に関係するのと

運動不足、ストレス、睡眠不足、喫煙習慣などが関係しています。

では歯科と糖尿病はどんな関係があるのか??

糖尿病になると唾液の分泌量が低下し口の中が渇きやすくなり

口の中が汚れやすくなります。

口の中が汚れる=虫歯になりやすいです。

免疫力も低下するため歯周病にもかかりやすくなります。

そして糖尿病の方が歯周病になると血糖コントロールが悪くなるとも言われています。

インスリンの働きも悪くなるとされています。

HbA1cの数値が高いと歯周病が悪化するリスクが高くなり

術後の感染のリスクが上がり、傷の治りが悪くなったりするので抜歯などの外科処置が出来ないことがあります。

そして歯を守る歯科の問診票には

「タバコを吸っていますか?」

という質問があります。

なぜこんなことを聞くのでしょう?

それはタバコと歯科が大いに関係しているからです!

みなさん、どんなことが関係しているかわかりますか?

ヤニが付く。

そうですね、それも関係ありますね。

審美上ヤニは付いていない方がキレイに見えると思います。

でもそれだけではありません。

タバコに含まれるニコチンは、血管を縮ませるため体が酸欠、栄養不足状態になるため

歯茎の腫れや出血が見た目上抑えられてしまい自分自身が歯周病に気づきにくくなります。

さらにニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせるため病気に対する抵抗力が落ち

傷を治そうと組織を作ってくれる線維芽細胞の働きまで抑えてしまうため手術後も治りにくくなります。

なので歯周病治療後や外科処置後は喫煙者と非喫煙者では治癒の早さが全然違います。

他にも

「ペースメーカーを装着していますか?」

という質問があります。

これはなぜこのような質問があるのでしょうか?

それはペースメーカーを装着していると使用してはいけない器具があるからです。

では何を使用してはいけないのでしょう?

1つは超音波スケーラーです。

超音波スケーラーとはなんぞや??

と思いますよね。

超音波スケーラーとはみなさんよく知るお水が出る歯石取りの器具です。

超音波スケーラーはお水と振動で歯石を除去していきます。

超音波振動が心臓に悪影響を与える可能性があることや

電磁障害を起こす可能性があるためペースメーカーを装置している患者さんへの超音波スケーラーの使用は消極的にしたほうがよいとされています。勿論、現在はペースメーカーのメーカー・種類によって超音波スケーラーの使用が可能との見解もありますが、超音波スケーラーの使用により確実にペースメーカーに誤作動を生じさせないという絶対的根拠はないため、原則的に控えた方がよいと当院では考えております。

また、歯科医院では電気メスを使用する場合もあります。これは盛り上がった歯肉の形態を修正する場合や、止血、歯肉縁下に及ぶむし歯の処置の際に歯肉を切除する目的で使用しますが、こちらもペースメーカーのある患者への使用は控える器具です。

その他、電気歯髄診といい歯髄の生活反応を調べる診断がありますが、こちらもペースメーカーのある患者さんへの適応は控えます。電気歯髄診を使用しない代わりに、他の診断方法を元に根管治療の治療要否を判断いたします。

「服用しているお薬はありますか?」

の質問では薬によっては、血液をサラサラにするお薬を飲まれていると万が一抜歯などの処置が必要な時に血が止まりにくくなってしまうなどがあるため

継続して飲んでも大丈夫か休薬した方がいいのか、抜歯はしないほうがいいのかなど内科の先生へお手紙を書きます。

また骨粗鬆症のお薬を飲んでいる方が外科処置を行うと顎骨壊死といって顎の骨が壊死してしまう可能性があるためかなりの注意が必要です。

抗てんかん薬やカルシウム拮抗薬を長期間服用している方は歯肉増殖症を引き起こしやすいため

薬の副作用で歯茎が腫れているのかなど判断ができます。

そういったのを全て踏まえて問診票を皆さまに回答していただいております。

問診票少し面倒だと思われると思いますがとても大切なことなのでしっかりお答えいただけると嬉しいです(^^)

その他別の歯科医院で治療した時こんなことがあった等あればスタッフにお伝えしていただけると

こちらで治療する際注意できますので教えていただきたいです♪

薬のアレルギー等ももしあれば他の種類のお薬をお出しすることができますのでお伝えください!!

その他気になることお聞きしたいことあれば都度ご相談していただければと思います♪

歯を守る歯科スタッフは皆さまのご来院心よりお待ちしております(*^^*)