インプラントのメンテナンスの巻

インプラントのメンテナンスの巻


みなさんこんにちは!

歯を守る歯科西新宿五丁目の歯科衛生士の園川です^^

先日はお誕生日のケーキをいただきお祝いしていただきました!

一年経つのはあっという間ですね(*^^*)

感謝状のケーキ

最近はインプラント特集でお送りしておりましたが、第三弾はインプラントのメンテナンスについてです!

インプラントのメンテナンスがもたらす長期的な健康効果

インプラント治療は、失った歯を補うための現代的な選択肢として広く普及しています。

見た目の自然さや噛む機能の回復に優れており、「第二の永久歯」とも呼ばれるほどですが、その寿命は患者さん自身のケアと歯科医院での定期的なメンテナンスに大きく左右されます。インプラントは天然歯と違ってむし歯にはなりませんが、周囲の歯肉や骨に炎症が起こる「インプラント周囲炎」などのリスクがあり、これを防ぐにはメンテナンスが不可欠です。

本コラムでは、インプラントのメンテナンスの重要性と具体的な方法、そして長期的な健康効果について詳しく書いていきます。

インプラント治療後にメンテナンスが必要な理由

天然の歯は歯根膜と呼ばれる組織で骨とつながっていますが、インプラントにはこの構造がありません。そのため、細菌感染に対する防御力が弱く、歯周病に似た「インプラント周囲炎」を発症すると急速に骨が失われる危険性があります。

さらに、インプラント体自体は人工物で劣化しにくい一方、周囲の組織は患者さんの体の一部であるため日々変化していきます。

また、噛み合わせや食生活の変化によってインプラントに過度な負担がかかることもあり、これを放置するとスクリューの緩みや上部構造(被せ物)の破損につながります。

こうしたトラブルを早期に防ぎ、快適な状態を長持ちさせるために定期的なチェックとメンテナンスが欠かせないのです。

診療にあたる歯科医師

自宅で行うインプラントのセルフケア

インプラントを長持ちさせるには、患者さん自身による日常のケアが第一歩です。

1. 正しい歯磨き習慣

インプラント周囲は、天然歯よりも歯垢がたまりやすいため、丁寧なブラッシングが重要です。特に歯とインプラントの境目は汚れが付着しやすいため、毛先の柔らかい歯ブラシで小刻みに磨くことが推奨されます。

2. 補助清掃用具の活用

デンタルフロスや歯間ブラシを用いることで、歯と歯の間やインプラント周囲のプラークを効果的に除去できます。歯間ブラシは金属ワイヤーが露出していないタイプを選ぶと、インプラント表面を傷つけず安心です。

3. マウスウォッシュの利用

抗菌作用のある洗口液を使うことで、口腔内の細菌バランスを整えることができます。ただし、アルコール濃度の高いものは粘膜を刺激するため、歯科医師の指導に従って使用すると安心です。

4. 生活習慣の見直し

喫煙や過度の飲酒はインプラント周囲炎のリスクを高めます。また、強い歯ぎしりや食いしばりがある方は、就寝時にナイトガードを使用することでインプラントへの負担を軽減できます。

歯科医院で行うプロフェッショナルメンテナンス

セルフケアだけでは取り切れない汚れや、患者さん自身では気づけない変化を早期に発見するのが歯科医院でのメンテナンスです。一般的には3〜6か月ごとの受診が推奨されます。

・インプラント周囲のチェック

歯肉の状態、出血の有無、ポケットの深さなどを測定して炎症の兆候がないかを確認します。必要に応じてレントゲン撮影を行い、骨の吸収具合をチェックします。

・専門的なクリーニング(PMTC)

超音波スケーラーや専用器具を用いて、インプラントや歯周ポケットに付着した歯石やバイオフィルムを徹底的に除去します。天然歯と異なり、インプラント表面は傷がつきやすいため、専用チップや器具を使用します。

・咬合調整

長期間使用する中で噛み合わせが変化すると、インプラントに過度な負担がかかる場合があります。噛み合わせを微調整することで破損や骨吸収のリスクを防ぎます。

・上部構造の点検

被せ物やスクリューの緩み、摩耗などを確認し、必要に応じて修理や交換を行います。これにより、インプラント全体の安定性を維持できます。

メンテナンスを怠るとどうなるか

もしメンテナンスを怠ると、次のようなトラブルが発生する可能性があります。

・インプラント周囲炎の進行

初期は歯肉の腫れや出血にとどまりますが、進行すると骨が吸収され、最悪の場合インプラントが脱落することもあります。

・かぶせ物の破損や緩み

異常に気づかず使い続けると、咀嚼機能の低下だけでなく隣接する歯への負担も増えます。

・全身への悪影響

インプラント周囲炎は歯周病と同様、糖尿病や心疾患などの全身疾患を悪化させる要因になることが知られています。

長期的に快適に使うために

インプラントは「入れたら終わり」ではなく、その後の管理が治療の成功を左右します。適切なセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを組み合わせることで、10年、20年と長期的に快適に使用することができます。

また、メンテナンスを通じて口腔全体の健康が保たれるため、残っている天然歯の寿命を延ばすことにもつながります。

インプラントを「第二の永久歯」として活かすためには、患者さんと歯科医師が協力しながら定期的なメンテナンスを続けることが何よりも大切です。

自分の体の一部として大切に扱い、日々の生活においても意識していくことが、長く健康な口腔環境を保つ鍵となるでしょう。

まとめ

インプラント治療の成功は、手術の精度だけでなく、治療後のメンテナンスによって決まります。

セルフケアと歯科医院での定期管理を両立させることで、インプラントを快適かつ長持ちさせることができます。

もしインプラント治療を検討している、あるいはすでに治療を受けた方は、「メンテナンスが治療の一部である」という意識を持ち、積極的に取り組んでいきましょう。

歯を守る歯科では、ご自身の歯はもちろん、インプラントのメンテナンスも行っております。毎日の歯磨きと定期的なメンテナンスで、歯周病を予防していきましょう!!

ご来院心よりお待ちしております。

院内の様子