みなさんこんにちは!
歯を守る歯科西新宿五丁目の歯科衛生士の園川です^^
寒い日が続いておりますが、体調は崩されていないでしょうか?
先日、札幌で行われた歯周病学会に参加してきました。
効果的な洗口液の選び方や使い方について学んできましたので、こちらを読んで是非毎日の生活に取り入れて頂きたいです!!
人生100年時代が現実化しつつある中、健康寿命を全うするために「歯」は重要な要素となります。
おいしい食事や楽しい会話には歯の存在が欠かせません。そのために、常日頃から入念なオーラルケアで歯と歯肉の健康を維持することが必要です。一方で、日本は海外と比較するとオーラルケアの後進国と言われているのをご存知でしょうか?
歯周病対策のセルフケアとして、歯面清掃に加え歯と歯肉の隙間(歯周ポケット)の清掃が重要ですが、日本ではまだまだ歯ブラシ以外の方法が浸透していないようです。
歯や口をケアするアイテムには、歯ブラシ、電動・音波ブラシ以外にもフロス、歯間ブラシ、舌ブラシなどの清掃用具があります。それに加え、歯磨剤、液体歯磨や洗口液があります。
液体歯磨は、その名の通り液体タイプの歯磨剤です。口の中を爽快にしたり口臭を防いだり、炎症を防いで歯周病を予防したりなどさまざまな効能効果があります。
歯磨剤なので、基本的には歯ブラシを使ったブラッシングと一緒に使用します。使い方は、液体を口に含んで、ぶくぶくうがいで口の中全体に行き渡らせた後に吐き出し、その後、歯ブラシでブラッシングをします。
液体歯磨のメリットは、ペースト状の歯磨剤に比べて、口の隅々にまで成分が行き渡ること。そのため歯肉のケアなどにもとても有効なアイテムです。また、研磨剤が入っていないため、よりやさしく歯や歯肉をケアすることもできます。発泡剤が含まれていないため、泡立ちにくく、歯磨きを長く続けやすいのも特徴です。
ドラッグストアの陳列棚にも多くの商品を見かけますよね。
今回は洗口液についてお話していきます。
●洗口液の利点●
他のオーラルケア製品にはない以下の利点があります。
・口全体の細菌数を減らすことができる (殺菌成分配合の洗口液を使用した時)
口腔疾患の原因となる細菌のかたまり「バイオフイルム」は、歯の表面だけではなく舌や咽頭、粘膜にも存在しています。口の中に占める歯の表面積の割合は、全体の25%で、その他の75%は舌や咽頭などの粘膜で占められています。
口の中のバイオフィルムは歯の上が一番多く、バイオフィルム1㎎あたり10億個、口腔粘膜や舌の上、歯周ポケットにも約1億個の細菌が存在しているといわれています!
こわいですね。。
洗口液は、歯の上だけではなく、お口全体の細菌数を減らすことができます。
洗口液は歯ブラシなどの清掃用具のように使用におけるテクニックも不要で、口に入れてすすぐだけと非常に手軽で簡単にできるため気軽に始められそうですね!
・口腔内の保湿や口臭予防に効果がある
先口液は殺菌効果だけではありません。口腔内の保湿や
口臭予防に重点を置いた製品もあります。
・ブラッシングが困難なときに使用できる
歯ブラシを使うのが困難な時や妊娠中で口の中に歯ブラ
シを入れると吐き気がある人など、歯ブラシを使いたくても使えない時に、口の中を清潔にすることができます。
インプラントをされた方、矯正中の方にもオススメです。
・外出先でも手軽に使える
洗口液はすすいで吐き出す使用法のため、ブラッシングが
できない外出先でも手軽に使えるのも利点の1つです。
・災害時に水の代わりに使用できる
災害時に水道水が使えない場合に、口の中を清潔にする
ことができます。
洗口液を上手く使えば、お口の健康を保つことができそうですね!
〇洗口液に期待する効果と推奨製品〇
虫歯予防(特に、歯を強くしたい) :「フッ素」とどこかに表記されているもの。フッ素成分が含まれる洗口液を使用することで、歯の再石灰化やエナメル質の強化を促進することができます。
むし歯予防・歯肉炎予防:業用成分に、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、イソプロビルメチルフェノールのいずれかが表記されているもの。抗菌作用のある洗口液を使用することで、歯垢や歯周病のリスクを軽減することができます。
口臭予防:薬用成分に塩化亜鉛、二酸化塩素と表記されているもの。口臭物質を分解でき、(直接作用)。口臭の原因である口腔細菌を少なくすることで口臭予防効果が期待できます(間接作用)。
ドライマウス:楽用成分の中に、カッコ書きで保湿剤と
表記されているもの。保湿洗口液もしくは口腔化粧品と表記されているもの。
高齢者の方にもオススメ!
年齢を重ねるにあたり、少しずつ唾液の量が減ります。唾液の量が減ると菌が増殖しやすくなります。洗口液には菌の繁殖力を抑え、保湿効果のあるものもあるので、口腔内乾燥を抑制でき、誤嚥性肺炎のリスクも抑えることができます。
●洗口液の使い方●
ブラッシング後、5分~30分時間をおいてください!!
これは、歯磨き粉の成分と反応して効果が弱まること、歯磨き剤に含まれるフッ素をはじめとする薬用成分が洗口液に洗い流されることを防ぐためです。
次に10~20mlを口に含み洗口液をなるべく口全体に行き渡らせるようにしましょう。
また口に含んですぐに吐き出してしまうと洗口液が薄まって効果が落ちてしまいます。30秒以上全体に行き渡らせてから吐き出すようにしましょう!
そしておすすめの使用する時間帯は、就寝前の使用です。
寝ている間は唾液の分泌が少なくなり、細菌が繁殖しやすい環境になるからです。
夜の使用が習慣化できた方は朝晩の歯磨き後や、食後にも使用するとさらに効果的です!
洗口液は毎日続ける事が大事なので、日々の習慣として是非取り入れて頂きたいです☆
洗口液に対して、口臭予防効果を期待して使用している方は多くいらっしゃいますが、口臭の原因は、虫歯や歯周病、舌苔(舌の表面に付着する細菌や粘膜のはがれたもの)義歯の清掃不良などもあるので、洗口液だけで口臭を予防できるわけではありません。
口臭予防を含め、健康な口腔環境を保つためには、ご自身で行うセルフケアの他に歯科医院での定期的なプロフェッショナルケアや、良好なプラークコントロールが大切です。
歯磨きをしてプラークを除去した後に、洗口液ですすぐことで、より口の中が清潔に保たれます。加えて、歯ブラシだけではなくフロスや歯間ブラシを併用することで、さらに歯垢除去の効果が高くなります。歯ブラシだけでは歯間部の歯垢は61%しか除去できず、歯ブラシとフロスを併用すると79%、歯ブラシと歯間ブラシを併用することで85%の歯垢を除去することができるという研究もあります。
歯を守る歯科では、歯科衛生士が患者さん一人ひとりに合わせたブラッシング指導や、歯ブラシや歯間清掃用品、歯磨剤、洗口液などのセルフケア用品のご提案もさせて頂いています。
ご自身の歯で生涯食事を楽しむために、洗口液を使用することから始めてみませんか?
何かご質問があればいつでも当院スタッフにお尋ね下さいね!
最後まで、お読み頂きありがとうございました!
これからも患者さんの歯を守るために全力でサポートさせて頂きたいと思います!!