みなさんこんにちは♪
歯を守る歯科西新宿五丁目歯科衛生士の伊藤です!
最近は春というより初夏のような気温で汗ばむ日が続いていますね。
みなさん体調管理に気をつけましょう!!
今回は歯周病についてお話ししたいと思います(^^)
CMなどで耳にする歯周病ですが、大きく分けると歯肉炎と歯周炎とに分類されます。
では歯肉炎、歯周炎のこの2つの違いってご存知でしょうか?
歯肉炎とは
まず歯肉炎とは、歯茎が炎症を起こしている状態です。
歯と歯茎の境目のプラーク(歯垢)の中にいる細菌によって引き起こされます。
例えば、ハミガキの時に出血するのは歯肉炎に該当します。歯周病の検査で歯周病のポケットに問題は無かったけど、検査時歯茎から出血があった場合も歯肉炎に該当します。
歯肉炎ってどうすれば治るの?と疑問に思った方もいるかもしれません。
ズバリ!歯肉炎はご自身のハミガキ次第で治せます!!
ハミガキの時に歯と歯茎の境目をしっかり磨き、フロスも併用して使うことで歯茎の炎症を落ち着かせられます。
よくハミガキの時に歯茎から血が出たからハミガキしなかったとおっしゃる方がいますが、ハミガキの時の歯茎からの血は出してあげたほうが炎症がおさまっていくのでどんどん出してあげてください!
徐々に出血量は減っていき1週間程で血が出なくなっていきます。でもあんまり強く磨くと歯茎を傷つけてしまうので注意が必要です。
出血を恐れて磨かなくなることの方が、歯に細菌が残り続けることで結果として歯周病を助長させてしまいます。是非、正しく歯ブラシを当ててご自身で歯周病原細菌をやっつけていきましょう。
歯周炎とは
一方歯周炎とは、歯茎と歯を支える骨(=歯槽骨)の病気です。
歯周炎を放置しておくとどんどん歯の根に沿って歯周病の原因菌が入り込み、歯を支えているまわりの組織をジワジワと壊していきます。
歯茎が腫れ、歯茎の中にいる歯周病細菌から逃れるように自分で骨を溶かしてしまいます。
骨が溶けると言われると痛そうなイメージがありますが痛みなくどんどん進行するのが歯周病です。
なので、歯周病はサイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)と呼ばれ、特に初期は自覚症状が無いため気づきにくいと言われています。この点が、歯周病治療が後手に回り、患者さんから治療の必要性を理解しにくい部分であるのが難しいところです。しかし、歯の揺れ、ぐらつきや歯周病の急性発作による痛み等、自覚症状が出てからの治療では遅いことが多いです。
30代以降になると歯周病になっている方が急激に増えます。
残念ながら歯周病で歯を失ってしまうことも多いです。
歯周病の検査
なので定期的に歯科医院で検査をしましょうと言われています。
では検査ってどんなことをするの?と意外と知らない方が多いです。
歯周病の検査とは、歯と歯茎の境目にある溝のことをポケットと言います。そのポケットに細いものさしのような器具を入れ、そのものさしがどこまで入るのかを確認します。
3ミリ以下だと健康、4ミリ以上あると歯周病に分類されます。
- ポケット3ミリ以下 健康
- ポケット4〜5ミリ 軽度歯周病
- ポケット6〜7ミリ 中等度歯周病
- ポケット8ミリ以上 重度歯周病
私たちはこのように分類しています。
そのポケットを測っていると同時に出血がないかも確認しています。
ポケットが3ミリ以下であっても出血があればその歯の歯茎は今炎症を起こしている歯肉炎の状態でありそのまま放置するといつ歯周病になってもおかしくありません。
そして最後に歯の揺れを確認します。
一本一本歯を揺らしどれくらい揺れるかを確認します。揺れが大きければ大きいほど歯周病を疑います。その歯周病の検査の際、レントゲンもとても重要です。
レントゲンを見て骨のラインがどこまで下がっているかを確認することでどこらへんまでポケットが入りそうだなという判別もできます。
噛み合わせを診て強く当たりすぎていて歯周病のポケットが深くなっていることがあるのでその場合は噛み合わせを少し落とします。
歯周病の主な症状
歯周病の症状として…
①歯茎が腫れている
②歯茎から出血がする
③硬いものが食べづらい
④歯茎がむずがゆい
⑤口の中がネバネバする
⑥歯がグラグラする
⑦口臭がある
⑧歯茎から膿が出ている
⑨歯茎が下がり歯が伸びたような気がする
このような症状があげられています。
どうでしたか?みなさん当てはまるものはありましたか?
1つでも当てはまった方は歯科医院で検査をしましょう。よく「孫におばあちゃん口くさいよ。って言われてね私歯周病なのかしら?」や「妻にあなた口くさいわよ歯周病なんじゃないの?と言われてしまって…」とご相談されることがあります。
私は本人に教えてくれるなんてステキなご家族なんだろうと思います。
ご家族でもなかなか思っていても口に出せない人多いのではないでしょうか?
歯周病治療の流れ
歯を守る歯科では初診の方に歯周病の検査を行います。
まさか自分が歯周病だったなんて…と検査結果を見てビックリされる方が大半です。
「どうすれば歯周病は治るの?」とよく聞かれますが、ぶっちゃけて言いますと、歯周病に完治はありません。
ではどうすれば…?と思いますよね。
まずは歯周病治療をして今以上に事態を悪化させないこと、そして症状が安定した状態を維持すること。を目標に歯周病治療をしていきます。
歯周病は再発率が非常に高いです。だからより定期検診が大切なのです。
嬉しいことに歯周病治療は保険適用です(^○^)
歯周病治療の流れをご説明します。
①歯周病検査→②ハミガキ指導、歯茎よりも上にある歯石の除去→③歯周病再検査→④歯茎よりも下にある歯石の除去→⑤歯周病再検査→⑥良くなった方はメンテナンスへ移行し、それでも良くならない歯は歯周病外科治療を行いその後メンテナンスへ移行します。
どうでしょう?「え、こんなにやるの?」と思いますよね。
そうなんです。こんなにやるんです。
歯茎よりも下にある歯石も全部の歯一気には出来ないので2本〜4本ずつに分けて行うことが多いです。なので正直に申し上げますと残念ながら歯周病治療の途中で離脱されてしまう方もいます。
数年後歯が抜けそうと駆け込まれる方も少なくないです。
しかし、だからこそ我々は患者さんに対して歯周病治療の重要性を都度説明する義務があると考えています。
歯周病を放置することによるデメリットとして、心筋梗塞・脳梗塞等の全身疾患のリスクを増強させてしますこと、特有の口臭があること、抜歯となり天然の歯を失う可能性があることが挙げられますが、これらを予防するという目的意識を持って診療にあたることとが大切です。
歯周病治療を奏効させるために大切なこと
また歯周病治療に通っていただくことはもちろんですが、大前提として歯周病を少しでも良くするにはご自身のハミガキがとても重要です。
ご自身のハミガキが出来ていないといくら歯周病治療をしても良くなりません。なので患者さんには2つのことを頑張っていただかなくてはなりません。
1つは歯周病治療に継続して通うこと、治療が終わった後も定期的にメンテナンスに来ていただくこと。2つ目は毎日のお家でのハミガキです。
継続して通ってくださることはもちろんすごく嬉しいですが、治療の結果が良くなって喜んでいただけると私たちまで嬉しくなります。
私たちは歯周病治療に関して患者さん達からしたら結構しつこいと思います。それは患者さんに途中で離脱して歯を失ってほしくないからです。
死ぬまで自分の歯で食べ物を美味しく食べてほしいと思っています。歯周病に関してわからないことなどあれば当院スタッフに何でも聞いていただければと思います!
一緒に歯周病治療がんばりましょう!!
ここまで読んでいただきありがとうございました!!